第43話 謎の男

「連日10声かけ」ミッション第3日。

 

4声かけ目。かなーりの美女に声かけ。

 

美容室帰り。

 

相手の反応を拾うことで、笑顔は引き出せた。

 

今年一番の素敵スマイル。

 

しかし、帰宅の意志は固い。3回粘ってもダメ。

 

まだまだ相手を楽しませることができていないなぁ。

 

涙ながらにバイバイして、信号待ちをしていると・・・

 

 

???「あのー・・・」

 

不意に声をかけられた。

 

絡まれたか、と思ってそちらを見ると、見知らぬ男が立っている。

 

誰だ。

 

???「もしかして、ナンパしてます?」

 

俺「・・・。はい。」

 

明らかに、スカウトやキャッチではない。

 

服装から察するに、学生だろうか。

 

???「さっき、声をかけてらっしゃるのを近くで見ていました。綺麗な人が相手でも、一瞬で笑わせてすごいですね。」

 

俺「・・・はぁ。」

 

???「実は僕も、ナンパをしているんです。と言っても、最近始めたばかりで。良ければ合流させていただけませんか?twitterやっていますか?」

 

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聞くと、住んでいるのは別の県だが、実家がこの街なので、よく帰ってきているという。

 

誰かに師事している訳ではなく、一人でやっているらしい。

 

地蔵をして、困っているとも。

 

うん。それは大変だな。

 

一人きりでやるつらさはよく分かる。

 

そのつらさがよく分かるからこそ、

 

答えは当然・・・

 

 

俺「だが断る。」

 

一人きりでやった方が最終的には強くなりますよ、という師の言葉を丸パクリして伝えた。

 

一方で、せっかく勇気を出して話しかけてくれたのに、それを無下に断るのも申し訳なく思った。

 

そのため、たまたま街で見かけることがあれば、気軽に話しかけてくださいと付け加えた。

 

 

・・・。 

 

正直なところ、彼の気持ちはよく分かる。

 

一人でナンパをしていると、「改善しようにも、一体どこがダメなのか、それが分からない」という状況がやってくる。

 

今まで周囲から答えを与えてもらってばかりだった人間からすると、この状況は恐怖だ。

 

基本的には、自分で自分に問いかけて、仮説を作って、検証して、また仮説を作って、検証して・・・という作業の繰り返し。

 

面倒かもしれないが、だからこそやる価値があると思う。 

 

 

その後、6声かけ目でピンクのコートがよく似合う派手系の子を連れ出し。

 

「お兄さんになら、付いて行ってもいい。」

 

と言ってもらえた。

 

こんな風に言ってもらえたことが、今まであっただろうか?

 

彼氏との待ち合わせ時間が近づいており、絶対に遭遇しないよう、わずか20分での退店となってしまったが、記憶に残る子だった。

 

【本日の記録】
ナンパ活動時間:3時間
声かけ数:6
連れ出し数:1

使用金額:600円(カフェ代)